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Story - 4th:One must go abroad to hear of home [22]

第4章 絆はすぐそこに [22]

 拝啓
 師匠、お元気でしょうか。
 僕は今、自分でも不思議なところにいます。なんと僕は一国の王子だったみたいなのです。びっくりしますよね。ああでも、師匠はしっていたのですっけ?教えてくださっても良かったのに。
 僕がどこかにでも言ってしまうと思いましたか? ずっと言っていたように、僕は自分の親を恨んでいました。だから、本当の親が見つかっても、僕の親はコツ師匠であることには変わりません。 実際、師匠に教えてもらった事はすごく役に立っています。
 聞いてくださいよ。この国……貴族国ではなくて、笑国なんですけどね。もう、教育がおろそかなんですよ。 いやいや、ある程度はきちんとしているんですが、細かいところがダメすぎなんです。 僕は師匠に数学や物理学を学んで本当に良かったと思いました。 僕が政治とかを勉強するのと同時に、今この国は学術的に進歩を遂げようとしています。びっくりですよね。
 そうそう、大事なミクロ光線。今まではこれで人を傷つける事しか考えてませんでした。 でも、違うんですね。僕はこれを使ってお年寄りや病気の人の身体を少しでも治せるようにしたいと思ってます。勿論、僕が直々にやるんですよ。この光線の使い方は難しいんですから。……あぁでも、そういえばこの間どっかの女の人に使われたなぁ。あの人もきっと師匠みたいな頭のいい人にきっといろんなことを教えてもらったんでしょうね。
 え?王子がそんなことをしてもいいのかって?やだなぁ、師匠。知っているでしょう。 僕が王子とかそういうのは後付けに過ぎません。 お城のご飯よりも、ミラさんの宿屋のご飯のが美味しいですし。 そういえば、金髪の娘さんがミラさんのことを言っていたので、近いうちに行ってこようと思います。

 コンコン
「誰ですか?」
「ヨシナオ。私だ。これから書斎に行こう。きっとお前の読みたい本がもっとあるぞ」
「有難う。すごく楽しみだよ……」
 そんなわけで僕は今、勉強するのが楽しくて仕方がありません。 その、親子っていうのがなかなかぎこちないんだけど……。
 師匠には言えるのにね。 いってきます、父さん。


[第4章 完]

 

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