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Glass -雪に魔法を重ねて-

ff311

ゲーム > スクウェア・エニックス > FINAL FANTASY 3

 少年ナイは、本を読むのが好きだった。友人たちにはことあるごとに変だと言われていたが、全く気にならなかった。気にならないからこそ、自分は変わり者であるのかもしれない、と思う事もあったが、そうであったとして、別に困らないから結局は同じである。
 そういうわけで、今日も彼は長老の家の地下、書斎で本を読みふけっていた。一冊の本を読み終え、新たな本を探しに本棚に近寄っていく。目当てのそれを捜し、上を向きながら歩いていれば、進行方向に対して無防備になってしまうのも無理はなかった。
「わふ」
 言わんことない、何かにぶつかった。ここには簡単なテーブルとチェア以外には掃除道具しか存在していない。それらは全て無機物で、しかも硬い。いくら身長が高くないとはいえ、それらに顔をぶつけるほどではないから、ぶつかるとすれば本棚なのだが……ナイはまったく痛みを感じなかった。
 やや、あたたかい感触。そこで初めて視線を上げると、見慣れない鮮やかな色の布地が入ってきた。
「やぁ、こんにちは」
 ナイは宝石のような瞳に捉えられた。彼の眼前には、自分じゃない、見知らぬ人物が映っていた。

それは、超魔道師ノアから送る、ハッピーエンドの贈り物。いつかにつながる物語。
FINAL FANTASY 3の舞台設定を借りた、ちょっとした夢のある読み切りです。

 

レベル :☆☆☆☆☆
作品巻数:単巻読み切り
ページ数:52ページ
頒布価格:300円
発行日 :2014/12/29

サークル:二乗天使
作者  :ありすうちゃ
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